<推し漫画 第1回>若者の黒魔法離れが深刻ですが、就職してみたら待遇いいし、社長も使い魔もかわいくて、最高です!

タイトル長過ぎだろ・・・しかし、最近のラノベ発の作品はそうだよなあ。

はい、新企画「推し漫画」の栄えある第1回でございます。

 

若者の黒魔法離れが深刻ですが、就職してみたら待遇いいし、社長も使い魔もかわいくて最高です!(1) (ガンガンコミックスUP!)

 

魔法学校の優等生・フランツは就職活動中。志望の白魔法業界にとことん「お祈り」され、内定をもらえない。そこで「キモイ・キタナイ・キケン」の3Kと噂される黒魔法業界に就職。そこは給料よし、残業なし、社長も使い魔も先輩もかわいくて、ちょっぴりHな超絶ホワイト企業だった・・・!

 

そんなオタクさんに媚び媚びな甘ったるい漫画かと思いきや、スローライフでハートウォーミングな労働漫画だったというオチでした。

確かに使い魔のサキュバス・セルリアとのエピソードはR18な感じが多かったり、カラーにしたら肌色の多そうなコマも多いですが。

特筆すべきは、ケルベロスの社長(見た目は犬耳っ娘)・ケルケルのセリフ。

最初からできる人なんていません。最初の一歩で全部が決まったりもしません。(中略)失敗していいんです。つまずく社員を歩けるように育てるのが会社の務めですから。  

 

人を安月給で使い倒そうというのは「代わりはいくらでもいる」という会社の驕りです。うちに勤めてくださる社員は大切に繋ぎとめておきたいんです。私が採用した「フランツさん」に代わりはおりませんので!

 

痛みに無頓着な黒魔法使いは破滅します。同様に痛みを切り捨てる会社は必ず潰れます。もう絶対に潰れます。

 

和を乱す人物を面接で事前にはじく。確かにそれは組織として合理的です。けれどスペシャリストは皆どこか変なもの。むしろそういった人材を見抜くのが面接官の仕事では? 面接の上手さだけで点数をつけるなんて子供でもできますよ。

 

「期待している」と言って歓迎会で安いお店を選んだら、フランツさんは「本音ではあまり期待されていない」と思うでしょう。行為は言葉より多くの場合本質を映し出しますから。

 

ですが会社も慈善事業でお金を払っているかというとそうではなく、その人が「学び」将来会社に利益をもたらす人材に育つと考えているからお金を払うわけです。

 

ケルケル社長、株暴上げ。世の経営者の方々がこんな思想を持ってくれたら、どんなに働きやすい世の中になるんでしょうか。

 

というわけで、総括。

日頃のお仕事や就職活動でふさぎ込む労働者や学生さんの皆さんに一時の癒やしを授けてくれる作品です。

難しい用語もそう出てこないので、頭すっからかんで読めると思います。

エッチなシーンもちょくちょくあるんで、(;´Д`)ハァハァしながら楽しめます。

以上、「若者の黒魔法離れが深刻ですが、就職してみたら待遇いいし、社長も使い魔もかわいくて、最高です!」のオススメでした。